封の理論 〜全ての商品のシールをはがしやすく変えよ〜

この醤油

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よく見ると

シールの跡がついているのにお気づきだろうか。 これは手で頑張って剥がした後の状態で、最初はもっとひどかった。

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最初の状態は

こんな感じだった。 シールを剥がした跡に撮った写真なので、あくまで再現。

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シールの意図

このシールの意図は「剥がすこと」に対して、期待をもたせるものだと思う。

商品を見る。 これはどんな醤油なんだろう、どんな味がするんだろう、と想像を膨らませる。

封というものには、特別なニュアンスがある。 それは、対象がまっさらな状態であることを示すサイン。

それは「最初に剥がすのは、自分」という体験だ。

たとえば月見そばの卵を割る瞬間は、体験だ。 たとえばペプシコーラのプルタブを開く瞬間も、体験だ。

たとえばApple製品が「箱を開いた瞬間」の体験をものすごく重要視して、ストーリーを作っているように。 この商品のシールも同じく、消費者の期待を煽り、想像を膨らませ、体験を提供するもののはずだ。

僕にはこの醤油のシールも、同じくそう見える。

にも関わらず、このシールを剥がした時、ものすごく汚い感じで跡が残った。 僕は一瞬にして、期待が失望に変わるのを感じた。

理解が難しい。

なぜ、そもそも「期待を上げるためのもの」で、逆に「ガッカリ」させるのだろう。 まったく意図がわからない。完全に本末転倒じゃないか。

その他の商品でも

こういうことはよくある。

たとえばコンビニでよく見かけるGATSBYのヘアワックスは、シールを剥がすと、だいたい汚い感じで跡が残る。

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せっかくの、スタイリッシュに持ち歩ける、コンパクトなデザインのワックス。

その体験を台無しにするような、シールの跡。 商品快活の意図に真っ向から反するようなシール問題。

何故こんなシールを使っているのか、意図が分からない。

だが、中には活きの良いシールもあって、そいつは問題なく綺麗にはがせたりする。 シールによって活きの良さ、悪さがあるみたいだ。

魚か。

商品開発部から見えないもの

これは商品製造からの日数が関係しているのではないかと、僕は考えている。

製造から日数が経つと、シールは劣化して、はがしにくくなる。 最初は綺麗にはがせたはずのシールも、ベタッと跡が残るようになる。

これは想像だが、商品開発部では製造されたばかりのピチピチの商品しか扱ってない。 だからこの「シール問題」に、マンダムのような有名企業であっても気付いていないのだ。

というようなことを考えた。

全てのシールをはがしやすく

してほしい。 なぜなら既に現代日本は、商品の質だけではなく、体験やストーリーを売っている時代だ。

僕らはもっと優れた体験をしたいと思っている。