全てのホテルからテレビをなくせ
なぜホテルには、テレビが置かれているんだろうか。
それは、退屈を紛らわせるようにだろう。
だけどビジネスホテルならいざ知らず、レジャーホテルにも必ずテレビが置かれている。
「体験」を大事にしているはずの、ディズニーの公式ホテルにさえテレビがある。
これって馬鹿らしいと、誰も考えないんだろうか。
僕らは「ホテルにはテレビがあって当たり前」という常識に縛られているんじゃないだろうか。
例
綺麗な調度品ばかりのホテルにも
なぜかテレビが置かれている
テレビより体験が重要
「テレビを見たくないなら、スイッチを入れなければ良い」
そう考えた人がいるなら、まさに正論だ。
だけど人間の行動というものは、そう簡単なロジックでは決まらない。
これが、自分ひとりだけの話ならまだ良い。
だけど、たとえば4人連れでホテルに泊まったとする。 その中の1人が、テレビが大好きな人だったとする。
そうすれば、必ず「とりあえず、テレビのスイッチを入れておこう」という行動を取るだろう。
ひとりがテレビのスイッチを入れれば、自動的に4人の注意がテレビに向いてしまうことになる。
テレビが付いていて、なおかつそれを無視し続けられる人は、なかなかいない。
そうすると、全員分の体験が変わってしまうことになる。
宿泊も体験
テレビを付けるか付けないかなんて、些細な問題だと思うだろうか。
僕はそうは考えない。
たとえば旅行をしたら、ホテルに泊まるのだって、旅行という体験のひとつだと考える。
僕らはなんのために旅行をして、なんのために「体験」をしにいくんだろうか。
それは決して、テレビを見て過ごすためではないはずだ。
テレビは体験を汚すツール
ちょっと例えを変えてみよう。
たとえば、
あなたは果たして、そんな場所に行きたいと思うだろうか? 僕は行きたくない。
テレビの有無が行動を変える
逆に、客室にテレビが存在しなければ、人はどういう行動を取るようになるだろうか。
- 夜は、お互いの話に注意を向けながら、語り合う
- ホテルにあるカフェやバーに出かけてみる
- 早く寝て、次の朝は早く起きて、外を歩く
「テレビがない空白」によって、別の行動を取るようになる可能性は高い。
テレビは要らない
体験を大事にする人にとっては、ホテルにテレビは要らない。
観光業界は、客室からテレビを撲滅する運動を始めるべきではないかと思う。
今の時代、たとえテレビがなくても、各自がスマホをいじり始めたら、同じかもしれない。
だけどテレビは「常に部屋を専有して、注意力を奪い続けるツール」なので、その破壊力が高いと思う。
全てのホテルからテレビをなくせ。