イヤホンで音楽を聴かなくなった
必要がない時は、無音で過ごすようになった。
音楽は素晴らしい。
今までに人類が生み出した中でも、ほとんど救国に近いもの。
だけど音楽を1日中流し続けていても、それがずっと、心にも流れてくるわけじゃない。
多くの場合は、無感覚。
むしろ音楽を流し続ければ流し続けるだけ、何も感じられないようになってくる。
バックグラウンドミュージックとして、おそらく気分の8.2%ほどを変えてくれるだけ。
そこには人生が、日常が、音楽とシンクロするような感覚は無い。
垂れ流されているだけの、ただの音。
最近は、音楽は家で聴く。
スピーカーの前にじっと座って、音楽が自分に与えてくれるものを、全て受け取ろうとする。
たとえば、愛する人が発する言葉を、全て聞き逃さずに受け取ろうとするように。
音楽はあまりにも当たり前のものになりすぎて、こんな聴き方はずっとしていなかった。
今日聴いていたのは、布袋寅泰のRock'n'Rollカバー。
知らない曲が流れてきて、タイトルを見ると「LOVE IS THE DRUG」。
口笛を拭いた。
(正確には僕は口笛が吹かないので、口笛を吹いたかのような声を出した)